【名曲リレー46】last#3

■One Last Cold Kiss / Mountain

ロッカーはスリムであるべきだ、とは思わないけどスリムな方がカッコイイことは確かです。それでも動く姿よりも音の方が圧倒的にリアリティがあった僕が、好んで聴いたロックは、ヴィジュアル的に全くダメな髭面、長髪のヒッピー然としたものも多く、実際に動く姿がyoutubeで見られるようになると唖然としてしまうのです。
マウンテンのg,voのレスリー・ウエストは巨漢で知られる人で、この4人組はお世辞にも見た目は良くはなかったです。「Nuntucket Sleighride」('71)を挟んで71年にリリースされた「Flowers Of Evil」('71)は片面スタジオ、片面ライヴの1枚。僕は77年にCBSソニーが企画したロック名盤という廉価盤シリーズで買っていますが、そのきっかけはFMの「Music Scope」でOAされたライヴサイドを聞いたからです。今となってはそのライヴサイドは、組曲が長ったらしく感じますが、当時はウエストの硬軟取り混ぜたgプレイが耳に残りました。逆にスタジオサイドでは、キャッチーにまとまったタイトル曲(ボードレールの詩集からタイトルを取りましたが、ヴェトナム戦争に赴く若き兵士の事を歌っています)やパパラルディのクラシカルなセンスが生かされた哀愁ロック"One Last Cold Kiss"が印象的でした。

https://www.youtube.com/watch?v=uQwldCpm91U