【ニチヨーロピアン】ゴング

スティーヴ・ヒレッジをフィーチャーしたゴングの来日が発表されましたが、その名前を名乗っていいの?という感じもします。元々はオーストラリア出身のデイヴィッド・アレンが始めたヒッピー哲学とサイケな演奏を売り物にしたメンバーを固定しないプロジェクトでしたが、Virginと契約したあたりから演奏的にも強化されメンバーも固定化されたのです。アレンとジリ・スマイスが抜け、音楽的なリーダーがピエール・ムーレンに移行するまでの過度期は、ジャズロック面が強調されています。76年の「Gazeuse」では、ソフト・マシーンから参加したアラン・ホールズワース(g)以外はフランス人なのでフレンチ・ロックとしてゴングが語られるようになったのです。やはりピエールとミレーユ・バウアー(と正式メンバーではないですがピエール弟のブノア)のpercが耳に残るリズミックなジャズロックです。旧メンバーのディディエ・マラーブ(sax,fl)もフランシス・モゼ(b〜元マグマ)もミノ・シネルー(kb)も本作を持って脱退します。米盤は「Expresso」のタイトルでリリースされクロスオーバーのシーンではちょっとした評価があったとか。"Percolation"は前半のエスニックな感じが好みです。

https://www.youtube.com/watch?v=G0tsWMzmr-c