Bandstand / Family

凝りに凝りまくった変形ジャケットは、この前再発になったAir Mail Recordingsからの紙ジャケで再現されてるはず。僕のはMysticからのプラケース版だけど。
モーグル・スラッシュから加わったジョン・ウェットン(b)をフィーチャーしたファミリーの5枚目。それまでのアルバムではプログレ的な部分はあまり感じなかったけど、ここではそういったところも予感させるのは、やはりsynの使い方だろうか? 全英#13の”Barlesque”は重く暗いファンクで、錆び付いたようなロジャー・チャップマンの歌声がギシギシいう感じ。”Bolero Babe”での奇妙な浮遊感は、synのせいだけではない筈だ。”Coronation”はビートルズを思わせるが、ねじくれたポップ。CSN&Y風とライナーにある、”Dark Eyes”は確かにコーラスで始まるが、陰気だ。リンダ・ルイス(次作で参加するジム・クリーガンは彼女の旦那)がコーラスで加わった”Broken Nose”もsynの使い方がプログレ的。フォーキーな”My Friend The Sun”をはさんだ、”Ready To Go”は後にチャップマンが、ホイットニーと結成するストリートウォーカーズにも似た音だ。
変形ジャケがアルバムの評価に上乗せしてるのは確かだ。この前の「A Song For Me」の方が好きかも。
Mystic:MYSCD173−UK
Bandstand