American Gypsies:Galdston&Thom

アメリカン・ジプシーズ
たまには毛色の変わったものを。
後にファー・クライを名乗る、フィル・ガルドストンとピーター・トムの2人組が、78年に出したデビュー作。元々この2人は、それぞれsswとして活動してたらしいが、一緒に組むようになったのが、75年ごろの事。これは77年にかけてNYで録音されたもので、prodはジョン・サイモン(勿論彼の名前経由で知ったのだ)。アーレン・ロス(g)、リチャード・クルックス(ds)、ジョン・シーグラー(b/ユートピア)、ティム・カペロ(sax)らが参加。AORと呼ぶには少し抵抗あるけど、パールとかロージー(デヴィッド・ラズレー)とかを思い出すNYの音だ。75年のアメリカン・ソング・コンテストで最優秀賞を受賞した、”Why Don’t We Live Together”はバリー・マニロウによって取り上げられ、注目された曲。ロスのハワイアン・ラップ・スティールが聞ける”When The Silence Stops”は、都会的なムードのアップナンバー。これやミディアム調のファンキーなナンバー”No One Gave Me Love”などでR&Bからの影響が顕著だ。タイトル曲は、なかなかメロウなもの。ジム・ドーソンがvoで参加している。ロッカバラードの”Sweeping It under”もロックンロールの楽しさを伝えてくれる。
先のパールやロージー同様、棚から出てくる回数は決して多くないけど、たまに聞くとよいのだ。日本盤CDは、AORのくくりでワーナーから出たけど、廃盤かなあ。