#8

Have a Nice Day 8
72年のヒット12曲。

  • ジョ・ジョ・ガン(バンド名はチャック・ベリーの曲から)のRun Run Runは、アイディア勝負のノヴェルティっぽいヒット(#28)だが、いかにもLAらしい乾いたトーンのハードロック。スピリット解散後、マーク・アンデスとジェイ・ファーガソンが結成した4人組で、アサイラム・レーベルには珍しい音だった。

Jo Jo Gunne

  • コマンダー・コディ&ヒズ・ロスト・プラネット・エアメンをカントリー・ロックと呼ぶにはちょっと御幣がある。確かにカントリー的な要素はあるが、ウエスタン・スウィング的なノリが印象的。トラッカーには大人気のバーバンドで、コディことジョージ・フレイン率いる大所帯のバンド。このRed Hot Lincolnは最大のヒット(#9)で、立て板に水といったvoとトワングする小気味よいgが耳に残る。
  • アドリシ・ブラザーズは、アゾシエーションの”ネヴァー・マイ・ラヴ”を書いた人たちで、50年代終わりから活動。このWe’ve Got To Get It Againは、偽ライチャス・ブラザーズ的なブルー・アイド・ソウル(#25)。
  • Dr.フック&メディスン・ショーのSylvia’s Mother(#5)は、カントリーの泣きの部分を代表するイメージ。
  • Nice To Be With Youは、ギャラリーの#4まで上がるヒット。カントリー・ロックというよりはカントリーっぽいポップ。
  • オランダのデュオ、マウス&マクニールのHow Do You Doは、力強いポップ曲で男女の声の対比がおもしろい。#8。
  • オーストラリアのバンド、パイソン・リー・ジャクソンのIn A Broken Dreamは、セッション・シンガーとして雇われたロッド・スチュワートの歌声が聴けるブルージーなナンバー。72年というとフェイシズで活動中なので、これは60’sの音源なのか?謎。#56。
  • Day By Dayは、ブロードウェイのロック・ミュージカル「Godspell」からの曲で、ここではゴッドスペルとクレジットされている。複雑なコーラスが重なり合う、躍動感を持った曲。#13。
  • Alone Againは、日本でも有名なヒット曲。ギルバート・オサリヴァンという人は、エルトン・ジョンをもう少しイギリスっぽくした感じで、70'sの半ば日本でもかなりの人気だった。80’sには映画「めぞん一刻」の主題歌に使われたこともあった。

アローン・アゲイン

  • アージェントは、ゾンビーズロッド・アージェントが率いた4人組。才人ラス・バラードをフィーチャーしていたけど、僕にはできそこないのプログレみたいな感じだった。唯一の例外はヒット曲(#5)のHold Your Head Upで、アルバム・ヴァージョンでは、アージェントのorgがたっぷり聞ける。
  • 映画「夢のチョコレート工場」の主題歌、Candy Manは、サミー・デイヴィス・Jr.の#1.子供たちのコーラスをフィーチャーした楽しげな曲だ。
  • セイルキャットのMortorcycle Mamaは、カントリー系の一発屋だけど、なぜか人気があったりして。コート・ピケットとジョン・ワイカーのデュオで、ピート・カーのprod。#12。