World In Changes / Dave Mason

Alone Together
worldつながり。
ピーター・フランプトンやゲイリー・ライト同様、70’s後半にアメリカで成功したイギリス人ミュージシャンとなると、この人も挙がってくる。トラフィック時代は、リーダーのスティーヴ・ウィンウッドとは明らかに質感が違った曲を書き、それもあってか脱退、復帰を繰り返していた人。いち早くアメリカの南部志向を打ち出したイギリスのアーティストでもあり、クラプトンをスワンプロックに導いた一人でもある。最初のソロは、トミー・リプーマのブルー・サムから出た「Alone Together」で変形ジャケだった(イギリス盤はハーヴェストから)。リオン・ラッセル一派をバックにした英国産スワンプだが、アメリカナイズ度は高い。”Only You Know And I Know”はメイスンのオリジナルだが、クラプトンをフィーチャーしたディレイニー&ボニーのライヴ盤に収められて知られるようになった。このWorld In Changesは、親しみやすいメロディが印象的なナンバー。この親しみやすいメロディと言う部分が後年、メイスンの価値を下げたような評価につながってるのが残念。ブルー・サム閉鎖後、CBSに移籍して本格的にソロ活動を開始してゆくが、ジム・クリューガー(g)、ジェラルド・ジョンソン(b)、リック・ジェイガー(ds)、マイク・フィニガン(kb)による強力にファンキーな演奏を丸ごと収めた、ライヴ盤(「情念」と言う邦題は演歌みたいでイヤだった)が素晴らしい。これをピークとして作品も士気も下がってゆくのが残念。何故かフリートウッド・マックリンジー・バッキンガムの後任として加わり、ファンを驚かせたこともあった。