Ride On A Pony / Free

Highway
〜rideつながり
フリーというと何と言っても「Fire & Water」、そして「Live」だろう。その間に挟まれたスタジオ作「Highway」(’70)は忘れられがちな1枚で、中ヒット”The Stealer”は入ってるものの、地味な印象はまぬがれない。実際彼らはこの後空中分解して、「Live」が出たときにはバンドはなかった(その後再結成)。基本線はブルーズロックだが、シンプルな演奏には幾分余裕が見られ、アメリカ南部的なニュアンスも聞き取ることが出来る。この傾向は末期の「Heartbreaker」でもそうだが、なにもラビット(kb)が持ち込んだというわけではなかったのだ。そういったアメリカ志向が、逆に地味だったりするのかも。
Ride On A Ponyは、派手さはないが聞き込むごとにじわじわくる名曲。アンディ・フレイザーとポール・ロジャースの共作。
前述の通り、フリーは一度解散。メンバー間のエゴの問題(なんせまだ若かった)、ドラッグ問題が重なった結果だった。解散後、ポール・コソフとサイモン・カークは、山内テツ、ラビットとコソフ、カーク、テツ、ラビットを結成して1枚LPをリリース。フレイザーはトビーを、ロジャースはピースを結成するが、どれも挫折している(音源は一部CD化)。結局72年に再結成して「Free At Last」を出して再び解散している。
契約の関係で72年の秋にEL&Pの前座で来日するロジャースとカークのバンドが、フリーを名乗り、コソフ、テツ、ラビットも参加して一時的に復活。勢いで最終作「Heartbreaker」を出すが、ドラッグ問題でコソフの名前は、正式メンバーとしてクレジットされてない。73年のツアーを最後に解散。ロジャース&カークはバッド・カンパニー、テツはフェイシズ、コソフとラビットはソロに転向している。
30年後、ロジャースは、フレディー・マーキュリーの後釜としてクィーンに参加してるが(来日もする!)、強烈な違和感あり。