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●A Right Now Love / Delaney & Bonnie
デラニー&ボニーのデビュー作は白人で初めてスタックスからリリースされたというもの。69年リリースの「Home」。ジャケットの佇まいからして強烈な南部臭が漂ってくるが、日本盤CDのライナーで宇田さんが書かれてるように、この後のエレクトラ盤、アトコ盤と決定的に違うのは、ロック的な部分が薄く、白人R&B、ゴスペル色がかなり濃いこと。選曲もオリジナルに混じってウィリアム・ベルの"Everybody Loves A Winner"、"My Baby Specialize"、エディー・フロイドの"Things Get Better"、ジャニス・ジョップリンで知られる"Piece Of My Heart"などのカヴァーが満載。当たり前だけど、デラニーもボニーも若い。後に貫禄が付きすぎて、サザン・ソウルもどきのLPをキャプリコーンから出してたボニーは、デラニーと組んでた頃のはつらつとした感じが素晴らしい。prodはダック・ダンとドン・ニックスで、ダン(b)、スティーヴ・クロッパー(g)、アル・ジャクソン(ds)、ブッカー・T・ジョーンズ(kb)のMG's、ボビー・ウィットロック(kb)がバックを務める。ウィリアム・ベル、アイザック・ヘイズ、エディー・フロイドがコーラスで参加してるのもいい。余談ながら僕が買ったのは96年にP-Vineから出た日本盤紙ジャケだけど、ダブルジャケでインナーはフロントの拡大写真、さらに後のエレクトラ盤「Accept No Substitute」の写真を引用したもの。これってオリジナルジャケではないよね。