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BBC Sessions
■I'm So Glad / Cream
ブルーズブレイカーズエリック・クラプトン、グラハム・ボンド・オーガナイゼーションのジャック・ブルースとジンジャー・ベイカーによるクリームが結成されたのが66年。68年の解散までに4枚のオリジナルLPを残しただけだが、ブルーズロックという枠組みを越えた、フリーフォームな演奏はハードロックのルーツの一つでもある。僕がロックを聞き始めた70's後半にも、クラプトンといえば、当時リアルタイムのレイドバックした音よりも、クリーム時代の弾きまくる姿を連想するハードロックファンは多く、解散して10年近いバンドだったにかかわらず、一定の人気を誇ったものだった。03年にリリースされたBBC音源は、FMなどで一部OAされていたが(「サントリーサウンド・マーケット」のレア・ライヴ・ブリティッシュ60'sという企画はうれしかった)まとまって聞けるのはうれしい。ほとんどの曲で、ブライアン・マシューの声がかぶっているが、それはまあしょうがないか。"I'm So Glad"はデビュー作「Fresh Cream」('66)に収められたもので、スキップ・ジェームズ作。独特の疾走感がカッコイイナンバーで、今となってはわりと古くさい感じの曲が並ぶ1枚目(オリジナルはReactionよりリリース)の中ではベストか。
BBCライヴは代表曲が満遍なく並び、インプロヴィゼーションが火花を散らす長尺ナンバーではなく、むしろコンパクトにまとまった印象が強い。こちらでは"I Feel Free"が素晴らしい。