lady#3

Aftermath
■Lady Jane / The Rolling Stones
66年の「Aftermath」はストーンズにとって初めて全曲オリジナルで固めたものとして知られている。キングからLPが出てた時代に一番愛聴してたのはこのLPで、よって初期ストーンズは、言われるほど黒っぽくないなあというのが、その頃の印象だった。CD化にあたって米盤仕様のものが、AbckoからCD化されていたが、02年にやっと英国仕様のものもリリースされたという事情がある。
この時期のストーンズは、初期のバンド・リーダー的な存在だったブライアン・ジョーンズが脇に回り、その事がR&Bのカヴァーバンドから脱却できた印象もある。よく言われてるように、ジョーンズが弾くsitar("Mother's Little Helper")、marimba("Out Of Time")、dulcimar("Lady Jane")、果てはmelotron、recordrといった多種多様な楽器の使い方が、ストーンズをより目立たせた事実は否定しようがない。こういう「ちゃらけた」曲はダメといわれる硬派なストーンズファンもいることはいるが・・・
持ち前のブルージーなharmonicaも"High And Dry"で聴けるが、初期ストーンズではひときわ美しいバラードの"Lady Jane"では、ジョーンズのdulcimarが聞ける。フォーク系の楽器で、アパラチアン・ダルシマーと呼ばれるもの。りりィにも「ダルシマー」というタイトルのLPがあったが、僕がまず思い出すのはローラ・アラン、ウェンディー・ウォルドマンといった70'sのカリフォルニアのフォーキーなsswたち。そのお手本がジョニ・ミッチェルで、僕は来日公演でジョニがこの楽器を弾く様を見て何だろう?と思った記憶がある。Lady Janeは、ヘロインマリファナスラングMary-Janeに引っ掛けたともいわれている。

66年のエドサリヴァンショーから。