このハモ聴 #7シリル・デイヴィーズ

Shot of Rhythm & Blues
● A Shot Of Rhythm And Blues−The R&B Era Vol.1 / VA
シリル・デイヴィーズのR&Bオールスターズといえば、60's初めの英R&Bシーンで頂点に立つ存在だった。当時のシーンはスキッフルのブームのあと、ジャズやブルーズが混在となった感じで、何しろビートルズを初めとするビートバンドが出てきて間もない頃だ、62年にアレクシス・コーナーのブルーズ・インコーポレイテドが「R&B From The Marqee」をリリースしているが、そこでデイヴィーズは何曲か吹き歌う。63年にPyeから出たシリル・デイヴィーズ&ヒズ・リズム&ブルーズ・オール・スターズ名義のシングル、"Country Line Special"には、スクリーミング・ロード・サッチのバンド、サヴェージズ出身のニッキー・ホプキンス(p)、バーニー・ワトスン(g)をフィーチャー。デイヴィーズの白いハープのソロに続いてこの両者がソロを展開するインストで、古色蒼然とした趣があるけど、素晴らしい。デイヴィーズの体調不良(64年に白血病で死亡)もあって、アルバムを残すことはなかったけど、60's半ばのモッド〜R&Bシーンに与えた影響は大きい。
この曲を僕が知ったのは英Sequel(現在はSanctuaryを含めたCastleグループ)から出たコンピで、R&B Era第1集のサブタイトルが付いていた。このシリーズはBeat Era、Pop Eraと続いて、60'sのPye音源を玉も石も含めて積極的に紹介。リリースは90年だけど、この前後ってそういうのばかり聴いてた気がする。