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■You And Me Go Way Back / John Sebastian
かつてパイオニアLDCというと、ジョン・サイモンを復活させたり、ボビー・チャールズやジョン・セバスチャンの新作をリリースしていたが、それは長門芳郎さんの力が大きい。長門さんははっぴいえんどなどのマネージメントをやっていた風都市の社員でシュガー・ベイブのマネージャーを経て、南青山に伝説的なレコード・ショップ、パイド・パイパー・ハウスを開店。80's半ばに閉店後はビリーヴ・イン・マジックというメイルオーダーのショップを興す一方、ポニー・キャニオン傘下のヴィレッジ・グリーン、パイオニアLDC、TYO傘下のビリーヴ・イン・マジックなど良質なレーベルを経営。その後ユニバーサル、BMGなどの再発企画のかかわっている僕的には今なお注目すべき1人なのだ。さて79年にCBS傘下のARCからリリースされるはずだった、「Welcome Back」に続くセバスチャンのソロは結局オクラ入りし、あちこちで録音された音源を集めて新作が完成したのが92年のこと。日本のパイオニアLDCが先行リリースという形で同年に発表(翌年Schanachieから米盤はリリース)された。90'sの音だが、基本的には全く変わっていない。現在はのどの状態が思わしくなくあまり歌えないらしいが、ここではそんなことなく歌い吹きまくる。"You And Me Go Way Back"は、ゴールドストン&トムのフィル・ゴールドストンとの共作で、ユートピアのジョン・シーグラー(b)、スティーヴ・ジョーダン(ds)、ゴールドストン(kb)、シド・マッギニス(g)がバック。吹きまくるセバスチャンが素晴らしい。