72Dr.John、やくしまる
【米国ロック72年の70曲】11・Iko Iko / Dr.John(Atco)
ニュー・オーリンズ音楽の若き巨人、ドクター・ジョンの「Dr.John's Gumbo」はニュー・オーリンズの音楽を広くロックファンに知らしめた1枚として有名です。自作もありますがプロフェッサー・ロングヘア、ヒューイ・ピアノ・スミスらのカヴァー中心でコロコロまわるピアノが心地いいです。70's初めのこの辺がやはり人気が高く、90'sにクアトロで見た時もこのあたりの曲では大きく盛り上がりました。80'sにはベル・スターズもカヴァーした"Iko Iko"です。
https://www.youtube.com/watch?v=S_UYPu5RFXI
【和ものの水曜日】やくしまるえつこ
この辺をちゃんと聞き出すと戻ってこれなくなるような気がするんでホントにさらっとチェックするくらいなんですけど、気持ちいいなあ。相対整理理論同様セレクトで知りました(多分kobbaさんセレクト)。
https://www.youtube.com/watch?v=CLKO4yWY-0g
[名曲リレー]【名曲リレー699】something#2
■Something's Got A Hold On Me / David Lindley('82)
オリジナルはエッタ・ジェイムズのR&Bをデイヴィッド・リンドレーが軽快に料理。途中のコーラスと言い泥くさいビートルズっぽい印象を受けます。セカンドの「Win This Record」に入ってました。
[名曲リレー]【名曲リレー700】something#3
[名曲リレー]【名曲リレー701】talk#2
Something To Talk About=Talk Of The Town
We Can Talk=We=We Can Work It Out=Dirty Work=A Woman's Work Is Never Done=Kite Woman=Long Cool Woman In Black Dress=Black Lincoln Continental
Black Dog=Wild Dogs=Dog And Butterfly=Butterfly Collector=Butterfly Dance=Let The Sailor Dance=Dance A Little Light=I Saw A Little Prayer=Hurts あLittle Bit
Love Hurts=It Hurts To Be Sixteen=I Used To Be A King=Too Late To Be Lovers=Lover's Question=Spanish Lover=Spanish Dancer=For A Spanish Guitar
Guitars And Women=New Guitar In Town=Hard On The Road To New Mexico=Brand New Friend=Friends=My Friend Jack=My Name Is Jack=Captain Jack=Shadow Captain
Space Captain=There's A Space Between Us=Space Ship Earth=For Earth Below=Come On Down To The Earth=Walls Come Tumbling Down=Going Down The Road Feeling Bad
There's A Rugged Road=Hot Dusty Roads=Hot Blooded=Too Hot To Handle=Too Much To Young=Too Late For Goodbye=
フランプトン、茶目少女,72マッチング・モール
[名曲リレー]【名曲リレー698】happening#3
■Something Happening / Peter Frampton('74)
ピーター・フランプトンのメガヒット・ライヴアルバム「Coems Alive」の1曲目でした。スタジオ作では3枚目のタイトル曲。こんなに乾いた感じだったっけ?と思わせる音。イギリス人とは思えない感じでした。こんなところにも英国ロックへの米西海岸ロックの影響が感じられます。このアルバムはフランプトンがリズム隊の二人(ジョン・シオモスとリック・ウィルス)と3人で作り上げたものです。
https://www.youtube.com/watch?v=dqfIqFzh4EY
【火曜日はカヴァー曲のカ】Brown Eyed Girl
少し前にアスワドがカヴァーしたスティーヴン・ビショップ曲を紹介しましたが、アスワドならまあわかるんですがデビュー当時政治的な厳しい歌を歌ってたスティール・パルスが、ポップ曲を取り上げるのは意外でした。もちろんヴァン・モリソンの初期曲。当然ながらオリジナルにはかないませんけど…
https://www.youtube.com/watch?v=yA5lj2xzUuc
【英国ロック72年の70曲】24・O Caroline / Matching Mole(CBS)
ソフト・マシーンを音楽性の違いで脱退したロバート・ワイアットが、キャラヴァンのデイヴ・シンクレア(kb)、クワイエット・サンのビル・マコーミック(b)、デリヴァリーのフィル・ミラー(g)と作り上げたカンタベリー・シーンの最初のスーパーグループがマッチング・モウルでした。ライヴではより即興的になるジャズ・ロックですが、スタジオでは何とも可愛らしく美しい"O Caroline"が素敵です。イントロのfluteの音を出すシンクレアのメロトロンに泣きます。このファースト「Matching Mole」(そっくりモグラ)のあとシンクレアはキャラヴァンに復帰します。
【水曜は全く知らんか忘れてる(新)】ハッカモア・ブリック
「Rock Record 4」と見て全く知らんor忘れてるものをつべで探すやつ。久々の復活です。
ハッカモア・ブリック(Hackamore Brick)というNYはブルックリン出身の4人組の唯一作「One Kiss Leads To Another」(フィクスの曲のタイトルに似てるねえ)は70年Kama Sutraからのリリース。サイケと書かれてるものもありますが、意外とこういうシンプルなフォークロックが好み。同じKama Sutraということでスプーンフルを思い出したりします。
https://www.youtube.com/watch?v=PUgTUie3XBs
インタヴュー
80年にVirginからデビューしたインタヴュー(Interview)は2枚のアルバムがある英国バンド。和久井さんは一生懸命ニュー・ウェイヴになろうと背伸びしてると書かれてますが、なんとなく気まじめで面白い。「Big Oceans」('80)に入った”Here Comes The Cavalry”なんかもろコステロ風歌い方です。
https://www.youtube.com/watch?v=8rhPZcYrsiM
トニー・ケリー
70's英sswのトニー・ケリー(Tony Kelly)は韓国経由で日本盤CD出てますがこういう音とは知らんかった。結構ファンキーなパブロックなこの曲は73年の「I Never Got」(Goodear)から。ココモ関連の人たちがサポート。
Tony Kelly - See what I can find - YouTube
ケヴィン・ラム
Birthというマイナーフォークレーベル(腹ぼてのうさぎのレーベル)からデビューしたケヴィン・ラム(Kevin Lamb)も日本盤CDがAir Mailから出てましたが聞いたことない。この「Who Is The Hero」('71)の”Last Hero”という曲はアンディ・サマーズがgなんだそう。結構いいメロディーです。カントリーロックテイストもあります。ラムさんは70's後期にAristaからもう1枚出してます。
ANDY SUMMERS with KEVIN LAMB - Last Farewell (1973) - YouTube
メッセージ
メッセージはドイツのハードロックで、なんといっても髑髏に蛇のジャケットのインパクトが強烈なセカンド「From Books And Dreams」('73,Bellaphon)が有名かと。ジャケットは70's後半のML誌でLPコーナーの広告に載っていたので知っています。マイナー臭ありますが、ジャケほどではありません。
ワーキング・ウィーク、72Jガイルズ
【月曜の女たち】ジュリア・ロバーツ(ワーキング・ウィーク)
ネオアコのブームがあっという間に去ると次に来たのはソウルジャズっぽいやつで、ウィークエンドにいたサイモン・ブースが黒人女性シンガー、ジュリア・ロバーツらと組んだワーキング・ウィークはその筆頭だったかも。スタイル・カウンシルが「Cafe Bule」で提示した世界を拡大した様な音でした。Virginから出た85年のデビュー作ではマーヴィン・ゲイをカヴァー。84年のデビューシングル”Venceremos (We Will Win)”には、トレイシー・ソーンやロバート・ワイアットも参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=H5mtH3_439s
[https://www.youtube.com/watch?v=MHCSMT1Q1OY:
【米国ロック72年の70曲】10・Whammer Jammer / J Geils Band(Atlantic)
J・ガイルズの72年は傑作ライヴの「Full House」です。ボストン出身の彼等は、いわゆるホワイトブルーズとは全然別のところにいて白人R&Bバンドがロックンロールもやるよ、的な感覚。ブルーズもやるけど、ストーンズ的な解釈なのです。マジック・ディックの強烈なハーモニカソロのインスト”Whammer Jammer”はFENの深夜番組のジングルで使われててよく耳にしたけどそれがJ・ガイルズと知ったのはずいぶん後でした。
ピーナッツ、ノヴァリス、72ベック
[名曲リレー]【名曲リレー697】happening#2
■It's A Happening Thing ! / The Peanut Butter Conspiracy('67)
ピーナット・バター・コンスピレイシーは、60's後半のソフトロック~サイケバンドで、ジェファーソンに参加するスペンサー・ドライデン(ds)が参加していた事で知られています。voはバーバラ・ロビンソンという女性。67年の”It's A Happening Thing!”は、トップ100になんとか入る彼ら最大のヒットとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=HcFXPqIYfqA
【英国ロック72年の70曲】23・Definitely Maybe / Jeff Beck Group(Epic)
72年のジェフ・ベックはマックス・ミドルトン(kb)、コージー・パウエル(ds)、クライヴ・チャーマン(b)、ボブ・テンチ(vo)による第2期ベック・グループでオレンジと呼ばれる「Jeff Beck Group」が出ています。ラストに入ったインストの"Definitely Maybe"は、「Blow By Blow」路線にも通じるメロウな感じですが、そのままこの路線へはつながらず、ファンキーなのはセールス的にダメと踏んだベックはヴァニラ・ファッジのリズム隊とのBBAで、時代に逆行するようなへヴィ・ロック路線に舵を取り、これがまた日本でうけたのです。
https://www.youtube.com/watch?v=gXtR0GUcXz8
ノヴァリスといえば、このBrainレーベルのドイツのバンドよりも18世紀のロマン派の詩人を思い出すのですけど、こっちのバンドもそこからの影響強い抒情派プログレです。聞いたことあるのは76年の「Sommerabend」(過ぎ去りし夏の幻影)しかないのですが、ストリングス・シンセ(70's後半はソリーナとかそういう時代でした)を中心としたkb類やアコギの使い方があの時代らしい。
https://www.youtube.com/watch?v=Li7wJSpETpE&t
Do Right、72マウンテン
【土曜はジョー・コッカーが教えてくれた曲】Do Right Woman
故アレサ・フランクリンの名称で知られるダン・ペンとチップス・モーマンの共作曲。ジョー・コッカーのヴァージョンは、「Mad Dogs」のツアーで破産した後最初のカムバックとなった72年の「Joe Cocker」(ヨーロッパでは「Something To Say」)から。バックはクリス・ステイントン・バンドでオリジナル中心ながら変則的に2曲のライヴあってそのうちの1つ。推測するにこのライヴの拡大が「Live In LA」という76年にヨーロッパでのみ出たものではないかなあ(Cubeより)。カヴァー・ヴァージョンは数あれど、フライング・ブリトウ・ブラザーズのファーストに入ったカヴァーが出色の出来。何と言っても"Dark End Of The Street"とのメドレーになっていてグラムの甘い声が、カントリーとR&Bの接近を祝うようにも聞こえます。
[https://www.youtube.com/watch?v=bh8PeYrrRmU
【米国ロック72年の70曲】9・Nantucket Sleighride / Mountain(Winfall/Columbia)
72年のマウンテンは「The Road Ever Goes On」というライヴ盤が出ました。とりわけB面を使った”Nantucket Sleighride”が圧巻です。あまり長さを感じさせない熱演。スタジオ創作活動は前作「Flowers Of Evil」の後ひとまず中断しており、ゆっくりと下降線に向かいます(73年には大阪公演のライヴ盤「Twin Peaks」が出て、2枚半連続でライヴが出るというマンネリ状態)。
https://www.youtube.com/watch?v=Oa7pDgF8rrY
[名曲リレー]【名曲リレー696】time#3
■Happenings 10 Years Time Ago / The Yardbirds('67)
"幻の10年”のオリジナルのヤードバーズのヴァージョンは、70's後半から80'sにかけてはなかなか聞けなくて、最初に聞いたのはトッド・ラングレンが「Faithful」で完コピーしたヴァージョンでした。ジミー・ペイジとジェフ・ベックの2本のgをフィーチャーした時期は短いのですが、これはその時代の一瞬をとらえたサイケデリックなシングルでした。67年の米Epicによる「Great Hits」が80'sに独Lineで再発されてやっと聞く事が出来たのでした。
キンクス、72アッシュ、タイムイズ
[名曲リレー]【名曲リレー695】time#2
■Time Is On My Side / The Rolling Stones('65)
僕の初ストーンズはリアルタイムで「Some Girls」なんですが正直全然ぴんとこなかったのです。ただ同じ頃友人から買った60'sのベスト「Hot Rocks」(当時はこれでしか聞きにくい曲とかもあったのですけど)には痺れました。いわゆる60'sロックを聴くきっかけの一つになったのかもしれません。そこでも印象的だった”Time Is On My Side”はニュー・オーリンズの歌姫アーマ・トーマスのカヴァー。ここでのミック・ジャガーの若いのに貫録ある歌いっぷりは見事です。
https://www.youtube.com/watch?v=EquQEy8GrZ4
[UK72]【英国ロック72年の70曲】22・Blowin' Free / Wishbone Ash(MCA)
ツインリードg・スタイルで美しい旋律を奏でるウィッシュボーン・アッシュは、便宜上ハードロックに分類されますけど、これもまたスタイルとしてはプログレに近いものがあります。アートワークを含む世界観や静と動がはっきりしたドラマティックな展開、ブルーズからの影響の少なさ(MCAと契約した際には同じデレク・ローレンスのprodでデビューしたパープルのリッチー・ブラックモアの助言があったのだとか)などの美意識がテッド・ターナー在籍時の初期にはありました。72年には名盤の誉れ高い「Argus」がリリース。「ヤング・ジョッキー」でかかった"Warrior"が僕のアッシュ・デビューとなりました。動画は73年になりますが「Argus」からの”Blowin' Free”です。
https://www.youtube.com/watch?v=EeY9IRnVmk8
【金曜はキンクスのキ】Milk Cow Boogie~Batman Theme~Tired Of Waiting For You
最初に買ったキンクスのアルバムはSMSから再発された時代のもので、「Live At Kelvin Hall」('67)でした。ビートルズの「Hollywood Ball」やストーンズの「Got Live If You Want It」に通じる音が悪く黄色い声援満載の60'sのビートバンドのライヴ・アルバムですが、スリーピー・ジョン・エステスの”Milk”に”Batman”のフレーズを挿入するセンスに痺れました。5thシングルの”Tired~”にもつながるんですが印象的なイントロがカットされてて残念ではありますが…
https://www.youtube.com/watch?v=KRHeFbGi8vo
名前ジョージ小原,72JT
【そんな名前だったっけ?の木曜日】ジョージ・オハラ
ジョージ小原という日系の人ではなく、アイルランド系に多いO'Haraです。この人の場合契約の問題や、本名を出す事で客演なので本人以上に目立ってしまう事を恐れてる部分もあるのです。スプーキー・トゥースを辞めたゲイリー・ライトの2枚目のソロ「Footprint」では何曲か参加し力強いスライドを聞かせています。ディック・キャヴェット・ショーにラ意図が出た時も一緒に出演。キャヴェットがゲイリー・ライト&ワンダーホイール&フレンドと紹介する時のまゆ毛の動きもおかしい。ちなみにジョージ・オハラという変名が一番頻度が多いのですが、バレバレなハリ・ジョージソンというのもあります。余談も余談ですが,gはスプーキー、フォーリナー参加前のミック・ジョーンズ、さらに端のbassはケヴィン・エアーズ・グループにいたアーチー・リゲットでしょうね。小原さんは黙々とスライド弾きます。
https://www.youtube.com/watch?v=81i_1gmztRc
[US72]【米国ロック72年の70曲】8・Nobody But You / James Taylor(Warner Bros)
72年のJTはもうノリに乗ってた頃で「Sweet Baby James」に始まる3部作を完成させています。その最終作「One Man Dog」では後半のメドレーがビートルズの「Abbey Road」をほうふつさせてしょうがない。セクションをバックにしたホーム・レコーディングも効果的で、前作までのアコースティック一辺倒からリズミックななナンバーも加わっての幅広い音楽性も魅力です。”Nobody But You”はダニー・クーチのgソロが素晴らしい1曲。
[名曲リレー]【名曲リレー694】fly#3
■Time For Me To Fly / REO Speedwagon('78)
ポップさで一皮むけた魚から音叉のジャケに入った”Time For Me To Fly”は、ケヴィン・クローニンの訛った歌がとてもメロディアスです。
草野,72マック
【和ものの水曜日】草野マサムネ
作詞家の松本隆はいうまでもなくはっぴいえんどのdsなんですが、松本隆の詩世界をリスペクトする試みは定期的に行われています。そのピークは99年の風待ミーティングだと思いましてかつてNHKでもOAされてあれはすごく充実してました。近年では15年に「風街であいませう」というトリビュート・アルバムが出まして新しい人たちを中心に11曲入ったオムニバスでした。勇み足で日曜に書いちゃいましたが、オリジナルがChappieという架空のキャラだった"水中メガネ"(歌ってるのは森高千里らしい)が作者の草野マサムネによるヴァージョンが入ってました。まったくもってスピッツの世界(あたりまえ)で堪能できます。他にも手嶌葵の"ナウシカ"、YUKIの"卒業"(斉藤由貴)などが楽しい。
https://www.youtube.com/watch?v=i4ZK3_WPSLA
【英国ロック72年の70曲】21・Sentimental Lady / Fleetwood Mac(Reprise)
ピーター・グリーン末期の「Then Play On」('69)から徐々に脱ブルーズを目指してきたフリートウッド・マックは、クリスティン・マクヴィー、ボブ・ウエルチの参加で押し出される形となったダニー・カーワン参加最後の1枚がこの年リリースされた「Bare Trees」でした。いい曲も書く人ですがこのアルバムではストレートな曲ばかりで面白みに欠け、それが逆に新メンバーの2人の力を浮き上がらせます。ウエルチの書いた"Sentimental Lady"は、後にソロで再演(そっちはえらく洗練されたヴァージョンでしたが)されますが、イギリスのアメリカ的ないなたい作風のこっちの方がなじみあります。しかしこれを"悲しい女"と訳しちゃうところに日本のワーナーの売る気のなさがありますなあ。もっとも"センチな淑女”でもまあ困りますけど。
Dreams、72レッドボーン、SMB
【火曜はカヴァー曲のカ】Dreams
オールマン・ブラザーズ・バンドのファーストに入った名曲ですが、これをバディ・マイルズの「Them Changes」(日本でCD化されたのは今年出たのが初!まだこういうの多いと思うよ)に入ったヴァージョンで。このアルバムはニール・ヤングの”Down By The River”の好カヴァーもありました。エレクトリック・フラッグにもいた巨漢の黒人dsでパワフルなvoを聞かせます。ブラスロック化した”Dreams”も聴きもの。
https://www.youtube.com/watch?v=omNPPv6mhJY
【米国ロック72年の70曲】7・Already Here / Redbone(Epic)
”Witch Queen Of New Orleans”と”Come And Get Your Love”の狭間にある「Already Here」というアルバムは初めて聞きましたが、何とも不思議なムード。ネイティヴ・アメリカンの血を受け継ぎ伝統的なパフォーマンスをステージでも導入していたレッドボーンは、60'sからソングライターとしても活動していたパットとロリーのヴェガス兄弟を中心としたバンド。この4thのタイトル曲は超絶なジャズロックで意外な一面を聞かせてもらったという印象。もちろんel-sitarを使ったソウル的な音づくりも入ってますが。
https://www.youtube.com/watch?v=HcCfNFHjSzA
[名曲リレー]【名曲リレー693】fly#2
■Fly Like An Eagle / Steve Miller Band('76)
ステージでは70's初めから演奏していた”Fly Like An Eagle”が音源化されたのは76年の同名のアルバムでした。基本線はブルーズ・ロックなんですが前作「Joker」あたりからポップな装いでブルーズを隠すようなスタイルになっていて何度も聴くうちにブルーズっぽさを感じるという仕組みになっています。実に巧妙に作られたアルバムでした。プログレ風のアプローチは時代柄でしょうが、このエコーかけまくったMidnight Specialのステージも面白い。dsはセッション出身のゲイリー・マラバー,bassはロニー・ターナーですがこのTVライヴではジェラルド・ジョンソンの様な気もします。
72カーヴド、ジェイド、タルラー・ゴッシュ
【英国ロック72年の70曲】20・Marie Antoinette / Curved Air(Warner Brothers)
ダリル・ウェイのviolinとソーニャ・クリスティーナのパワフルな女性voを2枚看板としたカーヴド・エアーは、72年には3枚目の「Phantasmagolia」をリリース。フォーク的なナンバーから、豪快なロックンロールまで音楽的には前期をピークを示します。後にキャラヴァンに加わるマイク・ウエッジウッド(b)も参加。題材と言いプログレファン好みの"Marie Antoinette"です。ヨーロッパではTVライヴがやたらあるので、つべで色々見る事が出来てホントに昔では考えられないのです。このあとソーニャとウエッジウッド以外のメンバーが辞め、若きエディ・ジョブソンやカービーらが加わった「Air Cut」を出して解散するのです(その後再結成)。
https://www.youtube.com/watch?v=lY5SpyIhC6g
[名曲リレー]【名曲リレー692】north#3
■Fly To The North / Jade('70)
マリアンヌ・シーガル&シルヴァー・ジェイドと書かれる事もあるジェイドは、70'sの英国フォーク・グループで編成からしてPP&Mを思い出します。真摯にトラッドを追求するグループでもないし、プログレフォーク的展開になるグループなんで巷ではあまり評価は高くないのですが、マリアンヌのしっとりとした歌い声が好きです。69年の録音にしては洗練されてますね。リリースはDJMから。
https://www.youtube.com/watch?v=sDjB-hhJUdk
【月曜の女たち】タルーラー・ゴッシュ(アメリア・フレッチャー、エリザベス・プライス)
タルーラー・ゴッシュ(Talulah Gosh)はヘヴンリーの前身となった80's末のギターポップ。アメリア・フレッチャーとエリザベス・プライスがオックスフォードのクラブで出会って意気投合したのがきっかけらしいのですがその時二人ともパステルズのバッジを付けていたという話が面白い。僕はヘヴンリーのSarahから出たアルバムのライナーで、タルラー・ゴッシュの事を知ったのですが、シンプルなギターポップにはどうしても青春を感じてしまうのです。87年に出た(リリース元の53rd & 3rdはラモーンズの曲から取られた名前だそう)シングルらしいバンド名と同じタイトルの曲です。解散後アメリアはヘヴンリー、エリザベスはカルーセルというバンドで活躍します
ウォーターボーイズ、72スティーリー
[US72]【米国ロック72年の70曲】6・Do It Again / Steely Dan(ABC)
NYでソングライターとして売れない日々を送っていたウォルター・ベッカーとドナルド・フェイゲンが、旧知のプロデューサーのゲイリー・カッツによってLAに呼ばれ結成されたスティーリー・ダンは、カリフォルニア独特の音ではなく、カリフォルニアへやってきたよそ者がこの地で作り上げた音です。ジェフ・バクスター(g)、ジム・ホッダー(ds)、ダニー・デイアス(g)をNYから呼び寄せレコーディングを開始。フェイゲンがフロントに立つのをためらっていた為ミドル・クラスのデイヴィッド・パーマー(vo)を加えリリースしたのがこのデビュー作「Can't Buy A Thrill」です。街角に立つ娼婦たちと欲望をイメージしたイラストのジャケットからして、さわやか系ではありません。バンド内に2人のgがいながら、ランドールズ・アイランドのエリオット・ランドール(g)にソロを取らせる(”Reeling In The Years”のヒリヒリするようなソロ!)など後のような、「バンドであってバンドでないスタイル」が早くもちらりと出ています。ヒット曲”Do It Again”はラテンのリズムでel-sitarがソロを取る奇妙な曲ですが、何故か耳に残ります。voはドナルド・フェイゲン。
72TYA、マイクたん
[UK72]【英国ロック72年の70曲】19・Rock And Roll Music To The World / Ten Years After(Chrysalis)
72年には従来のブルーズ・ロックはドイツではともかくイギリスでは、少し時代遅れになってきたかもしれません。より凝った構成のブルーズ・ベースのハードロックに進むか、スワンプ方面、アメリカナイズされた方向に向かうバンドも多かったです。アルヴィン・リー(g,vo)率いるTYAは、ブルーズをベースにしながら根底にはブギーやロックンロールがありますので、米南部的なスワンプロックに向かいつつ、従来通りロックンロールをやってます。同じブギでもグラム勢とは全く違います。動画は「Rock And Roll Music To The World」からタイトル曲です。リーの熱意がTYAの方よりもソロ(直近はマイロン・ルフェーヴルとの共作)に向いていたのか評価があまり高くないのですが。
[名曲リレー]【名曲リレー690】star#3
■North Star / Mike Oldfield('80)
「Platinum」のA面を飾った組曲の一番最後は現代音楽の作曲家フィリップ・グラス作品を取り上げた”North Star”でした。モチーフの部分はそのままですがしっかりマイク・オールドフィールドのものにしております。81年のモントルー・ジャズ・フェスでのライヴです。ブランドXのモーリス・パート(ds),10CCのリック・フェン(g)、ケイドゥー・ベルのマギー・ライリー(vo)が参加しております。
72サンタナ、キンクス、ベック
【名曲リレー689】star#2
■Star Cycle / Jeff Beck('80)
待ちに待ったと期待値かなり高かったジェフ・ベックの「There And Back」の1曲目。今から思えば「Blow By Blow」の始まるフュージョン時代の最初の終わりだった気もします。ヤン・ハマー主導のもの、トニー・ハイマス(kb)、モ・フォスター(b~このアフィニティ出身のテクニシャンの名前がここに出てきて嬉しかった、っていうか80年のリアルタイムではアフィニティーの音は聴く事は出来なかったのです)、サイモン・フィリップス(ds)とのセッションが収められています。この曲はハマーがらみ。それよりもジャケットの文字のロゴが80年なのにアナクロに感じたのでした。
https://www.youtube.com/watch?v=FfbNve6eJOM
【金曜はキンクスのキ】4・How Are You?
Pye、RCA、Aristaときて、続いてはLondon時代で「Think Visual」('86)も結構聞いた記憶あります(レンタルですけど)。クリッシー・ハインドとの別れを歌ったシングルの”How Are You?”はホントにキンクス?という感じのポップ曲で、まあ時代の流れかなあと思います。そんなにやな感じはしなかったです。
https://www.youtube.com/watch?v=r8uOXbbZOOI
【米国ロック72年の70曲】5・Song Of The Wind / Santana(Columbia)
幻想的なジャケットの「Caravanserai」に収められた名曲。弾きまくるカルロス・サンタナのgはまさしく天空に上り詰める様な響きがあります。レコーディング中にグレッグ・ローリーやニール・ショーンの旧サンタナ・バンドの核が抜けながら完成された「Caravansarai」は従来のラテン風味以上にジャズ色が濃い1枚でした。カルロスの宗教への接近が生んだ芸術的な1枚でしょうがその中でもこの”Song Of The Wind ”は絶品だと思います。
名前ビーフィーターズ、72ウィザード
【そんな名前だったっけ?の木曜日】ビーフィーターズ
ビートルズの渡米公演を見て感激したジムがバンドを組もうと決意し、当初ジェット・セットを名乗っていたフォークっぽいトリオにdsを加えて64年の秋にデビュー。World Pacificというレーベルから出たシングルは極めてビートルズっぽい音でしたが、彼らのルーツであるフォーク・ミュージックが色濃いものでした。この時点でフォークロックと呼ばれる言葉はなく、成功しなかったこのシングルの後、Columbiaに移籍。スタジオミュージシャンに手を借りて録音したディラン曲が一大センセーショナルを巻き起こすのです。この時点でバンド名はバーズに変わっていました。
https://www.youtube.com/watch?v=SKptLcMaSOc
[UK72]【英国ロック72年の70曲】18・Ball Park Incident / Wizzard(Harvest)
バーミンガムのザ・ムーヴは解散間際にエレクトリック・ライト・オーケストラと改名するのですが、ジェフ・リンと音楽的な対立でロイ・ウッドはバンドを去り、ビッグ・バンド的なロックンロール・オーケストラのウイザードを結成します。やってる事はひどく真っ当なのに奇抜なメイクと衣装のおかげで、見た目でグラム・ロックに数えられます。基本はオールディーズ的なロックンロールを現代的に蘇らせたロックンロール・リヴァイヴァルで73年には大ヒットを連発して大ブレイクする事になります。シングルとアルバムを分けてるので実験的な作風のアルバムは要注意。"Ball Park Incident"は、72年のウイザードのデビュー・シングルで全英#6まで上昇。動く姿がフツーに見れる本国とラジオから流れる音だけで判断する日本の違いというか良さをしみじみ感じるのは、動いてる姿見たらまず聞こうとは思わない(すいません)からです。
https://www.youtube.com/watch?v=DTcWN4jj--A
【金曜はキンクスのキ】4・How Are You?
続いてLondon時代で「Think Visual」('86)も結構聞いた記憶あります(レンタルで)。クリッシー・ハインドとの別れを歌ったシングルの”How Are You?”はホントにキンクス?という感じのポップ曲で、まあ時代の流れかなあと思います。そんなにやな感じはしない。
72クーダー、寺田十三夫、JS
[US72]【米国ロック72年の70曲】4・Money Honey / Ry Cooder(Reprise)
60'sにはタジ・マハールとのライジング・サンズを経てセッションを開始したライ・クーダーはスライドgの名手であり、アメリカーナと今では言われる古き良きアメリカの伝統音楽を現代的に蘇らせる作業をソロでは行っています。一連のソロは学究的な色合いが濃く、ちょっと親しみにくい部分があるのですが、72年の「Into The Purple Valley」はそこそこポップ感覚もあります。”Money Honey”はドリフターズのカヴァーで途中の強力なスライドと女性voの掛け合いがカッコイイ。
[名曲リレー]【名曲リレー687】have#3
■Have You Seen The Stars Tonite / Paul Kantner & Jefferson Starship('70)
マーティ・バリンの死の報道は残念でした(その前に手術ミスで半身不随みたいなニュースも)。すでにポール・カントナーも鬼籍に入ってるんで、あの頃のJAのメンバーではグレイスだけなんだなあと思うと胸が痛みます。ジェファーソン・スターシップの名前が初めて使われたのがポール・カントナーのソロ「造反の美学」でした。ここからの"Have You Seen The Stars Tinite”はポールとグレイスがユニゾンで歌う力強いメロディーが印象的なナンバー。ジェリー・ガルシアのsteelが浮遊感たっぷりです。
https://www.youtube.com/watch?v=WaRlmClmEy8
【和ものの水曜日】寺田十三夫
00'sの喫茶ロックの時代に再評価された人で、僕は全然知りませんでした。MGMレーベルが契約した日本人第1号アーティストだそう。ウエストコーストっぽい音のアルバトロスも含め、まだまだ聞いたことない物がたくさんあるなあと思いました。この"旅に出よう"は73年頃のシングル?昔はシングルがつべにありましたがラジオ音源のライヴしかありません。
同時代の日本のフォークに比べると、なんて乾いたことよ!